「つなぎびと」のブログ

任意団体「つなぎびと」について、その想いや考え方、目指すものについて書き記していきます。

代表 成瀬ができるまで その①

皆さん、こんばんは。

「つなぎびと」代表の成瀬です。今日からは私がどうして「つなぎびと」を作るに至ったのか。以前の講話の時に配布した資料から、数回に分けて皆さんに紹介させていただきます。

 

改めて振り返ってみると、点と点が線でつながり今に至っているのだなと自分でも強く感じました。それではどうぞ!

 2人の姉が決定づけた!?性の方向性

1978年、岐阜県の田舎に生まれた私には、5歳と4歳年上の姉が2人おりました。小さいころから可愛がられ、ケンカしながらも仲の良い兄弟だったと思いますが、私が小学校3年生ぐらいの時に最初の事件が起こりました。それは、それまで姉が乗っていた自転車をお下がりとしてもらったことです。もちろんもらえた事はよかったのですが、問題はその色。全部ピンク!小学生ながらにも、男の子であった僕にはそれがとても恥ずかしく思えてステッカーを貼って少しでもピンクの部分を隠そうとしていた思い出があります。男の子は黒か青。女の子は赤かピンク。今でこそとてもカラフルになったランドセルですが、当時はまだまだ、そんなに自由な発想は世の中にもありませんでした。

 

また、姉がいた影響で、小学生の頃から「少女マンガ」を読んでいた点も挙げておきたいと思います。多感な時期、何を読みそこから何を感じるかでその後の考え方は大きく変化していきます。熱血で単純明快で時に暴力的な「少年マンガ」と、恋愛が主体で、複雑な心の揺れを描くような「少女マンガ」。多くはどちらか一方を読んで成長することが多いと思いますが、その両方を読むことで自分の中で女性性が醸成されていったように思えます。

 

また、そんな時代から「セックス特集」を組んでいた雑誌「an・an」も姉の部屋にあり、こっそり読んでいた記憶があります。今の小学生高学年から中学生ぐらいの子どもたちを見ていると、女子が少し大人びていて、男子のほうが子供っぽいなと感じますが、自分の実体験として接している本などによってそのあたりの精神年齢の差が生まれているようにも感じます。(もちろん、女性の方が早熟ということはありますが)だからこそ、この時期に男性・女性に対するどんな価値観の本と接するかは、将来の「性」に対する考え方を決めるうえで大変重要です。今、お子さんをお持ちの皆さん。ご自身の子どもたちが日頃どんな本やマンガ・雑誌を読んでいるのかご存知ですか?

 男女の性差に疑問を持ち始めた中学生時代

そんな環境で育ち、少し考えもひねくれていたせいか中学校では「仲間外れ」にされることもありました。大人になった今では「物腰が柔らかい」、「優しそう」と言ってもらえる雰囲気も、中学生の同年代の子どもの中では「女っぽい」や「おかまっぽい」、「男らしくない」という評価が下されます。「男」は強く、逞しく、泣いてはいけないというようなジェンダーバイアスに捕らわれていると「性」について学ぶ今でこそわかりますが、その頃は「自分らしく」いることがとても苦痛に感じられる時期でもありました。そんな環境でも、幸い手が出るのが早い性格だった為かいじめに遭うような事はありませんでしたが、中学生の間中はその環境が変わることはありませんでした。

 

さて、高校生時代は念願の演劇部への入部や、思いがけず2年の後期から1年間生徒会長(数学で赤点を取って補修を受けるという前代未聞の人選でした)をするなどありましたが大きな転機もなく、安穏な生活が続きます。大学への進学にあたり、心理に強い関心があり、文学部心理学科への進学を希望したものの、通っていた高校が商業高校であった(+数学は赤点でしたし、英語もすれすれ低空飛行だった)為に担任からはそれは無謀な挑戦と言われ、提案されたのが、福祉学部への進学でした。福祉分野であれば、選択科目で心理も学べるということと、新設校で推薦入試で面接・小論文で入学OKというところが決め手でした。

 

明日以降につづく・・・